もうひとつの時間

小説や、エッセイを読んでいると、
自分の生活している時間と同時に、
物語の、または作者の生活時間が動いている気がします。


頭の片隅で物語も生きていて、
別の次元で進んでいる感じ。
早く戻りたくて仕方なかったり、遠くから眺めている気分になったり。


読み物って不思議だな。


ただ今公開中の『西の魔女が死んだ』の原作者、梨木香歩さんの作品がとてもすきです。


私が、幼い頃暮した町のきおくがよみがえるのです。
草木の匂い、
雨上がりのそらのはやさ、
あこがれのあの人と、
友達と駆けたあの庭。


近くでまわるストーリー。


読み進むたび、読み終わるのが惜しくなる。


このお話もあと少し。

どうなるのかな。

村田エフェンディ滞土録 (角川文庫)

村田エフェンディ滞土録 (角川文庫)